丸シール貼りってなあに?

丸シール貼りとは

当サイトでよんでいる「丸シール貼り」とは、モンテッソーリ教育の活動でも行われている「丸いシールを枠に合わせてぴったり貼る」という活動を指しています。

この活動では、あらかじめシールと同じサイズの丸い枠が描かれている台紙に、指先を使って枠に合わせて正確にシールを貼っていく動作に繰り返し励んでいきます。

子供にとって、この活動には一体どんな効果があるんだろう?

効果その1

シールを剥離紙から剥がして台紙に貼る作業を通し、親指と人差し指を重点的に繰り返し使います。

子供が指先を使う動作の出発点は「つかむ」または「つまむ」です。

その指先の運動は次第にもっと意図的な行動へと発展していきます。それが、「折る」「切る」「貼る」「通す」「縫う」などです。

シールを貼る作業を繰り返し行うことで指先を敏感に刺激して感覚を洗練させ、さらに筋肉運動の調整の土台を築いていきます。 

効果その2

枠に合わせて正確にシールを貼る作業には、指先に意識を集中させる必要があります。

つまり自分の意思で目的に向かって正確に動かすことを意識する必要があります。

この目的を成し遂げるために子供は、ゆっくりと正確に、意思通りに指先を動かすことを身に着けます。

そして、この作業では手(運動器官)と目(感覚器官)を協応させて意識を集中させます。

手と目を駆使する活動は積み重ねることによって、意思通りに自由に使いこなせる手、正確に見極めて実行できる注意力、色や形の調和や段階性を鋭く見抜く抽象能力が着実に身に着いていきます。

そして、意識してすることを積み重ねてきた子供は、手先が器用になるだけでなく、4・5・6歳になって自分の身体をどう使えばよいかの理解が早いとされています。

丸シール貼りの台紙について

当サイトでは、シールのサイズに合わせて3種類の台紙を提供しています。

月齢に合わせて、まずは好きなところに自由に貼ってシール貼りを楽しみましょう。

そして次第に様々なサイズの丸シールを使い始め、枠に合わせてぴったり貼ることを目的に指先の使い方を意識します。

ぜひこの基本の動作を身に着けたい時期に、子供をよく観察しながら繰り返し実行し、この段階を完了させる機会を与えましょう。

基本の動作を意識しながら徹底してやり抜くことによって正確にすることの土台ができ、次第に複雑で高度な段階を踏んでいく中で、さらに基本の技術が育まれていきます。


最初はただシールを貼る作業が、やがて自分で色の順序や組み合わせに工夫をこらして造形していくことができるようになります。

【色の選択が豊かな作品】
色のバランスを考えながら貼ることができるようになりました

知性の働きが、手と目の協応動作の上達とともに発達しているからだね♪

2~3歳のお子様におすすめ

2~3歳の時期は「自分でやりたい!」という意思が芽生え、自分で手を使い始めます。

そして「自分でできるようになりたい!」という欲求に合ったものを自ら選び活動することができた時、全力を傾けて強いエネルギーで満足するまで自己のペースで懸命に取り組みます。

この過程の中で、子供は手を動かしながら自立に向けて様々なことを吸収していきます。

子供は繰り返し手を動かし試行錯誤して知性を自発的に働かせることによって、自分のエネルギーを存分に発揮し、自分を作っていくのです。

子供がひとまわり大きくなるのは、なにかが「終わった!」「できた!」という実感を味わったときなのです。

子供が成長するためには、子供の発達段階があり、大人がその道筋を理解し、援助することが大切です。
その時期にその子に必要な技術を見極め、その吸収のために適切な環境を与えるということです。

手を使い始める2~3歳の時期には、基本の指先の使い方や道具の使い方を正しく意識して、自分の思い通りに指先を動かすことができるようになることが重要です。

丸シール貼りを通して、正確に枠に貼るための指の使い方を大人が丁寧に示し、子供が存分に繰り返すことで、成長に寄り添いながら親子で楽しみましょう♪

興味のあるものに夢中になると、子供はぐんと成長するね♪